帰省中の楽しい思い出から現実へ戻りましょう。
義母が鬱っぽくなったのは2年前だろうか。違和感は結構前から感じていたけれど、あくまで違和感であって、決定的なものではなかったんです。
普段、田舎の隣家もない畑の中にポツンと建った家に一人暮らし(+野良犬2匹)、鬱も手伝ってか、遠出するのを嫌がり、家に篭ることが多くなった。それでも、私たちが行けば、話もするし、よく食べたんです。
それは、先々週の週末の出来事。
実家に行くと冷蔵庫の調子が悪いようで、温度の下がりが不十分。開けると異臭が。実家に住み着いた犬たちにあげようと外から持ち帰った肉や骨が腐ってしまっていた。
でも義母、異臭には気づかず。
冷蔵庫の中の異臭物は私たちの手によって始末されました。でも、冷蔵庫の温度調節が効かないのは今に始まったことではないので、思い切って買い換えをすることに。
オット氏が義母を連れて電気屋へ。選び、前金も払い、配送日も決め、帰路・・・唐突に「その日は都合が悪い」とごねはじめる。友達と約束があるのよ、と。友達って誰?と聞くと、答えない。答えたくないのか、答えられないのか。
家に帰り、夕食。ご機嫌に、美味しい美味しいとごはんをおかわり。作りすぎたおかずの残りは冷凍して、翌日の朝食にすることに。
夜になって、今日買った冷蔵庫の話になると、前金をいくら払って、残りいくらかがわからない様子。
これくらいはね、よくあるっていうか、大したことないでしょう。私たちもそれほど気にはとめていませんでした。
その日一番遅く寝たのは私。1時過ぎのこと。
翌朝、一番早く起きたのは義母。私が2番目。
義母が料理一切を拒否し、台所に立たなくなったのはいつのことだろう。3年くらい前になるのか、それとももっと前か。
とにかく、朝ごはんの支度も私の仕事で、さて昨日の残りを出そうと冷凍庫を開けると、あるはずの昨夜のおかずの残りがない。冷蔵庫にもない。どこを見てもない。
義母に、朝ごはん食べました?と聞くと、まだだと言う。
冷凍庫に入れておいたおかずがなくなっちゃったんですよ、知りませんか?と聞くと、知らない、と言う。そのおかずはお肉だったんだけれど、私肉が嫌いだから私が食べるはずないわ、と。
狐につままれたような。
おかずが勝手に消えることなどあるまいに(‐公‐)
すると、犬にあげたかもしれない、と言う。凍ってるのを犬に?レンジで解凍したのよ、たぶん。と言う。
言葉の中に、「大概」や「好像」といった不確定な語彙が目立つ。たぶん、きっと、と言う意味の言葉。
自分のしたことでありながら確信が持てない様子。
オット氏が起きてきた。朝ごはん食べた?と聞くと、こちらもまだだと言う。
義母に再び聞くと、嘘なんか付いてないのに嘘つき呼ばわりするなんてひどい!とそっぽをむかれてしまった。
来月から大学生になる台北の孫。どこの学校に行くのか前の晩に教えて、義母は自分でメモもとったけど、思い出せない。
昨晩美味しいってたくさん夕ご飯食べてくれたけど、何を食べたか覚えてます?――思い出せない。
質問を繰り返す私たち。しかし、思い出せないものは思い出せない様子。それが彼女の自尊心を傷つけてしまったようで、質問をすればするほど気分を害し怒り出す。
別のもので朝ごはんとし、その後、念のため義母に見つからないようにゴミ箱を検分。
すると、冷凍庫に入れていた、義母が犬にあげたといっていたそれらが、ゴミ箱から出てきたのであった。
他にゴミ箱に入っていたのは、冷凍庫に入っていたワンタンやエビ。それと昨晩娘ちゃんと一緒に買い物に行って買って帰ってきたばかりの未開封のアイスキャンディー5本。
これ捨てるか?というものばかり。
・・・・・(‐公‐)なんか、まずい気がする。
これはやっぱり、あれか?
義母には捨てたという記憶がない。
やっぱり、あれなのか?
身体は至って健康。どこにも悪いところも痛いところもなく、一般の会話からは全く不自然さは感じられず。受け答えは、しっかりハッキリしたもの。でも今回の状況は素人目に見てもまずいと思いますよね。
大病院では反発するだろうと、鬱と記憶力を見てもらおうという理由で、近くの身心科(精神科)へ行きました。騙しだましで、連れて行くことができました。
日にちが言えませんでした。彼女の中では、今は2012年の7月で、木曜日で、季節は秋だそうです。(実際は2014/8/09 土) 言えないことがいくつもあって、問診中にパニック→怒り出してしまいました。
お医者さんからは、中度の認知症と言われました。
2年前、軽い鬱と思っていたけれど、実はあれが認知症の始まりだったのか・・・
薬をもらっては来たけれど、果たして毎日忘れずに飲むことができるのか....(翌日、薬を見て、これ誰の?って言っていたので、かなり危うい)
義父は老人ホームに入って2年半。相変わらず、鼻からのチューブで栄養補給。一進一退。
でも、義母はまだ元気だから、老人ホームや施設みたいなところは嫌がると思うんですよね。っていうか、本人は病気と思っていないし、そもそも。外国のヘルパーさんを雇うにも、今の病状じゃ申請できないし(深刻ではないので申請条件に当たらない)、かといって、うちで同居するわけにもいかず・・・・・・・う~ん、微妙にシンコクかもしれないー!
とりあえず私たちにできるのは・・・薬をちゃんと飲んでいるかの確認と、通院のつきそいと・・・時間があれば実家に行って様子を見ること、くらいかなぁ。いやー・・・そうも言っていられない日がすぐに迫ってくるかもなぁ・・・・
人生イロイロっすね!
人生イロイロっすね!
さて、日本の実家で使い始めたのに影響されて、うちでも椰子油を使い始めたんでした。認知症予防にいいらいい!でも、香りが家族にとても不評〜*(^o^)*